ウガンダ北東部、南スーダンと接するキデポバレー国立公園に行ってきたので簡単にレポートを。
ウガンダNo.1の国立公園
結論からすると、ウガンダNo.1の国立公園なのは間違いない。
景色だけで言えば、ケニアのアンボセリ/タンザニアのンゴロンゴロやタランギーレも綺麗だが、僕はこちらが好き。
でも、動物の数は少ない。でもこれはウガンダの国立公園は総じて少ないので、動物が見たい人はケニアやタンザニアに行った方が絶対良い。
しかも、首都カンパラから遠い。利便性を求めるなら、ウガンダならクイーンエリザベス国立公園やマチソンフォールズ国立公園が良いかもしれない。
そんな国立公園でした。
キデポバレー国立公園の特徴を纏めてみると、以下の通り。
① 観光客が少ない
国立公園に到着した日の入園記録を見てみると、国立公園に入園したのは僕のみ。サファリ中も他の観光客の車を見ることなく、国立公園にいるのはこの車だけなのではないかと思うぐらい観光客には会わなかった。
距離
そりゃ首都カンパラから約600km離れた場所にある、しかも近くに他の目ぼしい観光名所はなく、キデポバレー国立公園のためだけにわざわざ行く必要がある。この公園だけの為にくる海外からの観光客はまずいないだろう。それならケニアかタンザニアへいく。ここにくるのはウガンダに住んでいる外国人又はウガンダに長期で旅行に来た観光客ぐらいではないだろうか。
時間
車で約9時間とGoogle Mapには書いてあるが、全然違う。
車でカンパラから11時間程度。道が雨でぬかるんでいたらスピード出せないので13時間は見ておいたほうがいいだろう。特にキデポバレー国立公園周辺は悪路なので、時間はそれなりにかかると思っておいたほうがよい。
陸路or空路
上記の通り車で行くと半日かかるので、時間を節約したい方はエンテベから国立公園までの飛行機があるので飛行機の利用をお勧めする。但し、途上国のプロペラ飛行機に乗りたいかと言われると・・・僕は自動車が安全な気がする。
でもこんな国立公園近くの道はこんな感じ。
事前にUWAオフィスに問い合わせたところ、雨が大量に降ったら、車での通行は厳しいらしいです。
② 観光客が少ないことのデメリット
他の観光客がいないというのは、ドライブしていて非常に気持ちが良いです。
ドライブしながらの光景が非常に楽しいし、動物見つけた際に他の車と場所の取り合いをすることもないですし、好きなポジションで見ること出来ますし。
観光客が少ないことで、サファリドライブする気分は良い一方で、デメリットとしては、①動物を探すのに苦労すること、②沼にはまって身動き取れないときに救出されるまで時間がかかることがあります。
希少動物発見の目印
ウガンダの他の国立公園でさえ、複数のサファリカーがいるので、ライオンやヒョウ等のビッグキャットを見つけた際には車が囲んでいるため、車が多くいる場所にいけば何か動物がいるものだが、キデポバレー国立公園にはそれがないので見つけることが難しい。
車のスタック
また、ぬかるみに車がスタックした場合、すぐに電話しても救出してくれる車がくるまでに時間がかかる。
僕の車はぬかるみに3時間スタック。
ドライバーとガイドが脱出を試みるため、木を伐りに草原へ。。。ライオンやバッファローがいたら襲われるだろうに。
木を伐っている場面を遠くかから撮った写真↓
アップにした写真
それでも脱出できず、徒歩で助けを探しに行くガイド。
ここの公園は徒歩禁止なのに。。。
③ 景観が非常に綺麗
これは間違いないです。今まで行った国立公園の中でも最高クラスの1つ。
背景を山としたサバンナ風景の中、一部起伏のある場所があるので国立公園を上から見渡すことができる。他の観光客の車が全くいないのも良い。
風景だけで言えば、ケニアのアンボセリ国立公園やタンザニアのタランギーレ国立公園、ンゴロンゴロ保護区も絶景だったが、ここはそれを1つ上回るレベルな気がする。
(写真では絶景度が伝わりにくいのが残念ですが・・・)
CNNのアフリカ国立公園ランキングで3位となっている。
こちらもCNNの記事
因みに、国立公園までの道中はこれまた絶景です。
カルマフォール
④ 『チーター』や『ダチョウ』がいる
ガイドブックや国立公園のレンジャーによると、『チーター』や『ダチョウ』はいるとのこと。ウガンダの他国立公園にはこの2種は生息していないので、かなり見たかったのだが、結論から言えば、僕はチーター/ダチョウをこの公園でみることはできなかった。
レンジャーによると、チーターやダチョウが生息するのは南スーダンとの国境付近だとのこと。マップだと赤で囲った場所あたり。あと、銃を携帯したレンジャーを雇わないと絶対に行っては駄目だと言われた。
南スーダン国境付近に行く場所には、別途ゲートがあり、ここを通過するには銃を携帯したレンジャーが必須。観光客が勝手に通り抜けしないよう門兵が見張っている。
この門を超えていくと、南スーダンへ入国できる。でも国立公園内なので国境の印は無いらしい。道を間違えると勝手に南スーダンに入っているということがある。なのでレンジャーが必須とか。
『南スーダンってどんなとこ?』と無知な読者のために、一応書いておく。
外務省の危険度マップを見ると、首都を除く全域に退避勧告が出ている状況。地図が真っ赤です。
2011年7月9日に、スーダン共和国の南部10州が、アフリカ大陸54番目の国家として分離独立
2014年、非政府組織の平和基金会が発表した「世界で最も脆弱な国家ランキング」で、南スーダンは首位となった
南スーダンは救援活動従事者にとって、シリア、アフガニスタンと並び、危険な国のワースト3に入る
こういう記事もある。
「レイプキャンプ」の衝撃、南スーダン内戦http://www.afpbb.com/articles/-/3066876
いや・・・南スーダン近寄ってまでしてチーターやダチョウを見たいわけではないです。
タンザニアで十分見ましたので。命のほうが大事。
もしかしたら季節によっては南スーダン近くではなくても見られるのかもしれないが、僕が行った6月末では南スーダン近くでないと見ることは出来ないとのことだった。
ガイドブックにはチーターやダチョウが生息していると記載があるが、見ることは非常に難しいというのが実態だろうか。
見たいなら、ケニアかタンザニアに行った方がよい。簡単に見ることができる。
⑤ バッファローの群れ
この公園はケニアやタンザニアと比べてもバッファロー密集率が高いです。遠くを見ると何か大きな点々の列がある。それは全てバッファロー。
タンザニアのセレンゲティ国立公園ではヌーの群れ/行進が見られるとの同じように、ここではバッファローの行進を見ることができる。バッファローも走ると速い。
泥浴びしているバッファロー
⑥ 人間(車)慣れしていないライオン
これは一番良かった点。『サファリに来たな』と実感させてくれる。ケニアおよびタンザニアの大半の国立公園や他のウガンダの国立公園のライオンは人慣れ/車慣れをしすぎていて、車が近づいてきても逃げないし、近づいてくることもある。エンジン音も気にしないことが多い。
ここは観光客が少ないので、ライオンは人慣れ/車慣れをしていない。車を見たら、逃げることが多かった。なので、ライオンに近づくときは、一定距離を近づいてエンジンを切ってエンジン音を無くした後、余力で走行して近づく。
僕の車がいると警戒して何もしないことが多かった。
実は、我々もライオンを見つける前に、足跡とシマウマの死骸を見つけたが周りにライオンはいなかったのだ。
しかし、一旦その場を離れるて戻ってくると、他のライオンが集まってきたり、ご飯を食べていた。
やはり、見慣れない物体(=車)には警戒するのだろう。
サファリは『動物の生活空間を見学させてもらっている』ということが改めて実感できた。
後ろの茂みに隠れている子どもに餌(=シマウマの足)を持っていく母ライオン
翌日、この場所にきてみたら、シマウマは骨だけになってました・・・。
きっとハゲワシやジャッカルにがお掃除していったのでしょう。
⑦ 野生動物が集まる宿屋
国立公園内の宿屋に宿泊。 宿屋はこんな感じ。
レストランも併設されてますが、夜になるとジャッカルが餌を探しにゴミ箱にきたりします。
10匹程度の群れでやってきますが、人間には危害はありません。(たぶん・・・)
また、イノシシもやってきまます。夜にはカバも。
⑧ その他の動物
草原でたたずむキリンの親子。
左右のキリンは座って、リラックス中。 真ん中のキリンは食事中。
キリンとハーテビースト。
ゾウも生息してます。
シマウマもいます。
綺麗な鳥も。
オリビも。
ウガンダの国立公園の中で、ライオンを確実にみたいなら、クイーンエリザベス国立公園がいいけど、動物の種類をたくさん見たい、他の観光客に会わずに絶景を独占したいという方はキデポバレー国立公園をお奨めします。
以上です。




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